現在編


49)娘の結婚       99.6.14

 実は、このテーマをここに書くのは大変むずかしい。なぜなら娘も読んでいるからである。しかし、我が人生の大イベントを書かないわけにはいかないので、あえて。

 我が家では、今年30歳になる息子がもっぱら結婚のターゲットにされていた。娘がアメリカに居着いて4年目という事情もあるが、週末になると息子が洗濯物と時にはゴミもブラ下げて帰還するからだ。夜、晩酌をしながら妻が息子をイビルのを横でニヤニヤ聞いているのが、お決まりのパターンだった。

 ところが、アメリカに伏兵がいた。いわゆる「できちゃった結婚」で、まさに青天の霹靂(へきれき)。昨年の夏、オーランド(フロリダ)に行ったさい、私は会っているが妻は顔も人柄も知らない。電話で聞いた日から数日は2人とも何も手につかない状態が続いた。

 それからはドタバタ。5月に神戸の北野坂で無事結婚式を挙げ、娘の友達をはじめ大勢の方々が祝福してくれた。8人兄弟の末っ子という新郎の兄弟も遠方から7人も駆けつけてくれ、心から祝ってくださり、本当に嬉しかった。牧師さんの話を聞いていて、「式をやってよかった」と、シミジミと思った。妻も新郎と何日か暮らして、その人柄にホッとするとともに、親族の方々の真情に触れて、今でも「よかった」と言う。

 式には招待できなかったものの、親しい方々に知らせたら皆「涙は出たか」と聞いてくれる。ず〜っと離れていたせいか、残念ながら涙は出なかった。牧師さんの説教の最中に娘が「ハンカチ」と言うので渡したら、涙じゃなしに鼻水を拭いたので、逆に笑いそうになってしまった。もっとも涙も合流していたのかもしれない。

 年内には孫が生まれる。男の子で名前も決まっている。アメリカの制度では、アメリカで生まれた子はアメリカ国籍。本人が20歳になったときに、日米いずれかの籍を選択するそうだ。子育ては日本より大変だろうと思う。家庭では日本語でも、外へ出れば英語。2つの言葉だけでなく、2つの文化も理解する子供に育てなければならないのだから。娘よ、頑張れ。


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