72)米国塩湖   2002.2.8

 きょうの毎日新聞朝刊「余録」によると、いまから130年前の明治5年2月21日に創刊された第1号(当時は東京日日新聞)を飾る唯一のイラストが、ソルトレークシティーの風景木版だという。漢字では塩湖。岩倉具視ら総勢50人の使節団が豪雪のため足止めを食った記事に添えられている。

 不覚にも、これまで知らなかった。のちに合併した大阪毎日新聞への思い入れが強いため、東日の創刊号をじっくりと読んだことはなかったからだ。昨年末発刊された社史「毎日の3世紀」で、改めて130年前の創刊号を見てみた。イラストの説明は当然だが旧字体で「塩湖之略図」とある。記事の見出しは「米国塩湖より朋友に送る書簡の抜粋」で、筆者は随行の福地桜痴(のち東日社長)。創刊号に原稿が載りながら、福地は東日の創刊は知らなかったらしい。

 記事は「御使節一行去十二月廿二日桑港を発し途中大雪同月廿六日ソールトレイキシティへ淹留今日まで未だ発程難相成一同退屈」と始まり、モルモン教のこと、大伽藍(寺院)のこと、一夫多妻のことなどが、驚きをもって紹介されている。

 130年後、かの地でオリンピックが開かれるなどとは想像もしなかっただろうが、明治維新から間もない頃、明治の元勲たちが約3週間も滞在したソルトレーク。日本との縁は深い。そのオリンピックが間もなく開幕する。


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