アルコバサ Alcobaca

 ホテルの前の地下鉄の駅は、レストラドーレス。ここから1回乗り換えて4つ 目の Saldinha 駅を上がって、歩いて5分ほどのところに、長距離バスターミナ ルがある。

 あとで書いているのでスラスラッといってるが、実は9時半発のアルコバサ 行きのバスに乗るために、あっちでキョロキョロ、こっちでウロウロしながら、 汗だくで走って滑り込んだのだった。9時半を逃がすと次は昼までバスはないの だから。

 70〜80人乗りの立派な2階建てバスに、乗客は私たち3人を含めて10人 ほど。うち6〜7人は途中で降りてしまった。リスボンからバスで2時間と手頃 な観光コースなのに、日本人の団体さんどころか、観光客でアルコバサで降りた のは私たちだけらしい。

【ワイン博物館】
 11時35分、アルコバサのターミナル着。狭い街だから、サンタマリア修道 院はすぐそこに見えている。帰りのバスは2時と6時しかないので、2時発でリ スボンに戻ることにして、まず修道院とは反対側に歩いて10分ほどのところに ある国立ワイン博物館=写真右=に行くことにする。

 途中で道を教えてくれたオジサンが「走れ」という仕草をする。12時になる と昼休みだとピーンときて(ポルトの教会で1回やられた)、3人一斉にジョギ ング開始。空は快晴。12時10分前に目指す博物館にたどりつく。

 元ワイン蔵を改造したという博物館。門番も受付もなくて、場内は静まりか えって、だれもいない。もうシエスタかとガックリしかけたら、いた。博物館員 らしきオジサンが黙々と、古ぼけた扉を次々に開けて、消えていた照明までつけてくれる。 昔々のワインづくりの道具類、ポルトガル中のワイン、それもかなりの年代もの が何百本と展示してある。中身も入っているようだ。ガラスの中にガードされているのは、 よほどの値打ちものなのだろう。ワイン好きでなくても、感動モノの博物館だ。ワイン のことはあまり知らない私たちも「ほ〜」と感心するばかり。言葉だけではとて も伝えられないが、ワイン通なら必見のポイントだと思う。

黙々と案内してくれたオジサンに何かお礼をしたいね、と3人がぼそぼそと相談。国家公務員 らしいからヤバイかなと思ったが、日本じゃないし、大丈夫だろうと500$(約350円)を渡したら、 それまでニコリともしなかったオジサン。にっこり笑って受け取ってくれた。

【サンタマリア修道院】=写真左=  11世紀にフランスのシトーで創設されたというシトー派の修道院は、その後の増改築でも華美さを 排除していて、内部のつくりは簡素。

侍女イネスと激しい恋に落ちたペドロ王子。父王がその仲を許さ ず、イネス母子を抹殺。父王の死後、王位に就いたペドロはイネス抹殺に手を下 した家臣を処分し、イネスの名誉を回復したという。いま2人の柩が修道院の中 の祭壇を挟んで仲良く安置されている。ペドロの方の柩の角が一部欠けているのが 気になったが、心ない人が削り取ったのだろうか。世界遺産のグラフを見ても欠けているのが わかった。 inserted by FC2 system