13)読者の投書       97.3.4

 新聞には読者による投書欄が必ずある。現役時代、知人、友人からよく聞かれたのは「何回投書しても載らない。どうすれば載るのか」という疑問である。私自身は担当したことがないので、正確な理由をズバッと言えなかったことを覚えている。

 先日、2月の毎日新聞朝刊の投書欄に寄せられた投書総数が載っていた。それによると、投書総数は1万1961通。うち川柳が一番多くて8501通、一般投書は2274通。「載らない」というのは、この一般投書のことだと思うが、1日の紙面に採用されるのは10本程度だから、ざっと競争率は10倍にもなる勘定だ。これが高いか低いかはなかなか難しい問題だけれども、平均でいえば10回出して1回は、ちょっとつらいかなという気がする。

 「なかなか載らない」という話とともに聞かされたのは「採用された投書の中身が新聞社の都合次第で偏向している」との批判である。つぶさに検証したわけではないが、私自身はそんなにひどく偏向していると思ったことはない。担当者もこうした批判を一番嫌っているはずというのは、身びいきだろうか。電話による読者相談の担当者によると、自分の主張以外は「間違いである。絶対に許せない」という人が結構多いという。自分だけが正しい、公平であると確信して他を批判するのは(新聞も含めて)困ったものである。


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