6)広報マン       97.2.1

 企業の広報担当マン(ウーマンもいたが)とは、いろんな意味で思い出を共有した。お互いに楽しいこと、 不愉快なこと、つらいこと、我慢のならないこと、ぶんなぐってやろうかと思うことなど、数え上げればキリ がない。

 楽しいことしか共有しなかった広報マンとは、交際は続かない。社会的にも厳しい事件で、哀歓ともに経験 した広報マンとは、担当を外れてからも、また現在のように一線を退いてからも交際が続いている。

 たまに会うと元広報マン氏が「あのときは、あんたのせいでクビが飛ぶところだった」と言えば、私も「あ のときのあんたのミスリードで、辞表ものの失敗をした」と言い返す。しかし、互いに気持ちは穏やかなもの だ。

 新聞記者が敬意を表した広報マンとは、どんな人なのだろうか。いま思うと、社会的に指弾されるべき事件 で、決して企業を逃げる方向にミスリードすることなく、逃げ腰の役員を引っ張りだした広報マン。そんな人 とはいまでも交際が続いているケースが多い。

 逆に、広報マンからみて、私は敬意を表していただけるような記者だったのか、どうかいま改めて名前をあ げて感謝の念をあらわしたい人が何人もいるが、それはできない。


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