【イッタリア〜】

[親切]
 イタリア人というのは本当に親切。向こうから寄ってくる人には要注意だが、こちらから質問すると、互いに言葉がわからないのに懸命に説明してくれる。
 カターニャ駅に夜到着したときのこと。駅に預けてあった荷物を引き取ったあと、ホテルまでは800mしかないけれども、手持ちの地図では方角もわからいので、やむをえずタクシーに乗ることにした。「15ユーロ」という。「高い」と言うと「荷物も含めての料金だ」と運転手。バカにするな・・と歩いて行くことにして、まず駅構内のカフェテリアのおじさんに尋ねる。結構有名なホテルらしく、何とカウンター内から駅の外に出て、身振り手振りで教えてくれる。「トレ」と言って右手を振るので「3つ目の交差点を右へ」と見当をつけて歩き始め、途中でバスの切符売り場で再度方角を確認。またまたボックス内から外に出てきて教えてくれる。3つ目の通りに出たところで、出店のお兄さんにトドメの確認。「見えてるファルマシア(薬局)の横だよ」「グラッツェ」で、めでたくホテルに到着した。
 町の広場では、どこでもお年寄り、それも男性が必ずたむろしていて、おしゃべりに興じている。この人たちに声をかけようものなら「待ってました」と手を取り足を取り教えてくれる。ここでも片言英語とイタリア語の奇妙な会話が交わされるが、結局決め手は身振り手振りのBody language。これに勝るコミュニケーションはないなと思うことが、再三だった。

[おおまか]
 一方、細かいことには一向にこだわらない、我々日本人から見れば「ええかげん」な光景もよく見かける。
 観光初日のパレルモでホテルを出て歩道にある時計を見たら「10時30分」。自分の時計を見ると「9時30分」。ホテルに戻って確認すると「9時30分」。歩道の時計は夏時間のままなのだろうか。
 どの駅だったか忘れたが、発着時効表の下に時計が3つあって、それが1分ずつズレていて同じものはないのには驚いた。駅の時計が5分くらい狂っているのは珍しくもない。そのくせ、予想に反して鉄道は定刻に発車していた。
 カターニャからカルタジローネに移動したとき、途中10分以上も停車してアナウンスも何もなく、他の乗客もザワついたことがあった。見ると車掌さんが駅の外に出て行って、戻ってきたときにはカプチーノを片手に口笛だったのには驚いた。同乗していたイタリア人?が何度も我々に向かって「イッタリア〜〜、イッタリア〜〜」と言ったのが印象的だった。きっと「これぞ、イタリアなんだよ」と言いたかったのだろう。

[治安]
 イタリアの治安は悪いと、よく言われる。事実、私たちが1994年にツアーでイタリアに来たときは、ローマで新聞を持った少年スリグループに付きまとわれたり、同行の仲間がパスポートをスリとられたりした。ナポリでもバスから一歩も出してくれなかった。
 今回は13年もたっていること、それに南イタリアという事情もあったかもしれないが、一番印象に残ったのは、絶えず警官やパトカーの姿を見たこと。その数、頻度は日本の比ではなかった。タオルミーナでは、端から端まで1kmくらいしかないメーンのウンベルト通りを、いつもミニパトが往復していた。それに夜になっても町が明るいのもありがたかった。 inserted by FC2 system