【食事】
 ニースとパリで拠点にしたホテルでは、朝食が付いていた。クロワッサン&カフェオーレが定番だが、これがおいしい。チェックインしたとき、フロントは特に食事のことは言ってくれないので、わからないときは必ず尋ねないと損をする。モンパルナスのホテルは、いったん外へ出て迂回したところに朝食の部屋があったので、要注意だった。

 昼はサンドイッチとエヴィアンを定番にした。このサンドイッチ、日本で言うホットドッグのような形で生地が並んでいて、好みの中身を選んで発注すると、鯛焼き機のような装置に挟んで焼いてくれる。焼き上がると1〜2cmくらいの厚みになり、縦縞の焦げ目がつく。最初は「どうかな」と思ったが、慣れてくると、なかなか捨てがたい味がする。

 夜は、言葉の関係、それ以上にフトコロの関係もあって、高級フランス料理にはほとんど縁がなかった。モン・サン・ミシェルの夕食(写真はホテル・ラ・メール・プールラールの厨房。銅製の料理道具が目立つ)が偽警官騒ぎの反動で一番“豪華版”だったろうか。ニースでは、一晩だけホテルの側の割合勘定が高めのレストランに入ったが、あとは軽食とビールを買い込んで、ホテルの部屋で「この方が落ち着くなあ」と負け惜しみを言いながら食べた。パリ・モンパルナスでは「らーめん」の提灯につられて入ったら飾りで、結局値段の割にはうまくもない寿司を食べる羽目に。モンパルナス駅近くのこじんまりとした中華料理のテイクアウトで買って部屋で“宴会”をやったが、これが安くておいしくて、2日後探し回って2度目の“宴会”をやった。聞けばカンボジア生まれの中国人で、もの静かな感じのいい人だった。

 海外はどこでもそうだが、日本のように目で確かめられる見本のないのが普通なので、食事に案外余計なエネルギーと時間を使ってしまう。メニューの中身と同じくらい困るのが、量の見当がつかないこと。「Big?」なんて聞いても、物差しが違うのだから役に立たないことが多い。一つだけ注文してみて、様子を見るのが、常だ。 inserted by FC2 system