【アルル】  2002.1.7
 1月7日、きょうは「アルルの女」で有名なゴッホゆかりのアルル(Arles)へ、片道4時間、往復8時間、電車に揺られる旅。ちなみに、日本で定着している「アルル」と言っても現地では通じない。「アーレ」と発音するのが正しいようだ。

 ニース・ヴィル駅から、まず9時発のマルセイユ行きに乗って約2時間半。マルセイユは、ホームがAからMまである大きな、にぎやかな駅。ここでパリ行きに乗り換えて約50分でアルルに着く。アルルからはマルセイユ行きは、1日2〜3本しかないので、帰りの17時34分発の電車に乗り遅れたら大変。ニースに戻れなくなる。時間は限られている。しかし、オフシーズンのこと。駅前から目指す「ゴッホの跳ね橋」まで行くバスなど当てにすると、ひどい目に遭いそうで、気のよさそうな駅売店の青年に頼むと、すぐに電話でタクシーを呼んでくれた。待っていても、タクシーなどいつやってくるかわからないような駅だったので、これは正解だった。

 待つこと10分。やってきたタクシーで、ゴッホの跳ね橋へ。駅の売店で買った地図に載っていないはずだ。地図から外れたところに橋はあった。この橋はゴッホが実際に描いた絵のモデルのオリジナルではなく、ローヌ川の数百m離れたところに再現したものだそうだが、妻は憧れの橋に対面して興奮、感激の体。運転手さんとともに、喜々としてカメラにおさまる。こんな季節に訪れる物好きな観光客は他にはなく、散歩の犬が3匹いるだけ。好きな位置から好きなだけ写真を撮ったあと、市中心部の円形競技場まで戻り、ここでタクシーを離してウォーキング開始。

 この円形競技場は、ローマ人により紀元前2世紀に造られたもので、ローマのコロッセオより古いそうだ。7年前のローマではコロッセオの中は休みで入れなかったので、その分まで遺跡の内部を楽しんだ。搭上に登るとさすがに寒い。ここも観光客はほとんどいない。物好きな我々夫婦だけの世界だった。  すぐ隣には、やはりローマ人の手になる古代劇場跡が残っている。競技場、劇場ともに仮設の観客席がつくられており、座席を誘導する番号がふってあったので、音楽会などが催されるのだろう。

 両遺跡の西へ数分歩くと、ゴッホが描いた「療養所の庭」の実物が残されていて、自由に見ることができる。のんびりと散策しながら駅に戻る途中には、ゴッホが描いた場所に、タイルで絵を再現したものが飾られているのに、いくつか出会った。「ゴッホの町」である。 inserted by FC2 system