【ソ連統治】

 バルト3国は、第2次大戦時、ドイツによる占領のあと、1944年にソ連が再占領、その統治は1991年まで続いた。独立を勝ち取る過程では悲しいことながら血が流れており、1988年9月11日、タリンにある野外音楽堂 Open-air concert hall=写真左、通称「歌の原」にはエストニア人民戦線の呼びかけに応じて30万人の市民が集まったという。

 独立後、ソ連により没収されていた民家のうち、持ち主のわかっているものから返還されているが、持ち主不明で荒れ放題の民家が目立った。タリン郊外には、昔ゲットーと呼ばれた窓に鉄格子の残ったアパート群が並んでいるが、すぐ近くには共産党幹部が住んだ1戸建てがずらりとあったりする。

 教会もソ連統治下では無惨な目にあったようだ。ラトビアの首都リーガにある救世主生誕大聖堂はプラネタリウムになって、独立後もしばらく内部の壁はツンツルテン、備品類も空っぽという状態だったそうだ。ガイドさんの紹介も「空っぽ」だったが、自由時間にのぞいてみると壁はフレスコ画がほぼ復旧され、調度類も整いつつあった。

 リトアニアの首都ヴィリニウスにある(大聖堂=写真右)は、ソ連時代は物産展会場になっていて、昔の名残はパイプオルガンのみ。撤去されていた正面屋根の3聖人の像が、96年冬にようやく復帰している。また、ヴィリニウス大学に面して建っている聖ヨハネ教会は一時ワイン倉庫になっていたという。 inserted by FC2 system